こういった疑問にお答えします。
私は、理系出身の大学院卒で大企業(大手メーカー)に新卒採用で入社しました。
私自身の新卒入社の経験はもとより、大企業にいた 8年間の間にも、たくさんの人が中途採用で入社してきたのを見てきました。
この記事では、どうすれば大企業に入社できるのか?
ということについてお話しさせて頂きます。
大卒あるいは大学院卒のホワイトカラーの場合を中心にお話しします。
高学歴の人は仕事できる? 仕事できない? 大企業での経験で感じたこと
目次
大企業に就職・転職する方法、新卒・中途のホワイトカラーの場合
ホワイトカラーとして大企業に入社する方法は、新卒採用と中途採用(転職)の2つがあります。
まず、それぞれのルートで入社する人がどのうような人か? ざっと書いてみます。
新卒採用
中学では学年1桁の成績を取り続け、県内トップクラスの高校に進学し、そして大学も旧帝大をはじめ名前が知れたところを卒業した人がほとんどです。
社会人になるまでに、一歩も踏み外さずに来た人ということですね。
やるべきときにきっちり結果を出してきた人たちなので、基本的に真面目な努力家が多いです。
中途採用(転職)
中途採用(転職)で大企業に入る人の学歴は様々です(高い人も低い人もいます)。
ただ、共通しているのは社会人になってから、すごく努力して来たということです。
・中小企業から大企業へ転職
・大企業から他の大企業へ転職
と色々なパターンがありますが、皆前職の実績を高く評価された人であることは間違いありません。
新卒で大企業に入れなかった人が、一度就職してから転職で狙ってくることはよくあります。
大企業就職の王道は新卒採用
大企業への就職の王道はやはり新卒採用です。
メーカーの場合、高卒で入社した場合は工場の作業員、大学卒・大学院卒で入社した場合はいわゆるホワイトカラーとしてオフィスで働くことになります。
ホワイトカラーには営業、企画、経理、製造、開発、設計など様々な部署があります。
私は理系(工学部)の大学院卒で、開発・設計の部署に配属されました。
大学院生時代に研究室でやっていた研究を活かせる部署でした。
なお、大企業の技術者(エンジニア)の仕事内容についてはこちら↓ の記事にまとめましたので参考にして下さい。学生時代の勉強、大学院生時代の研究との違いについても触れています。
新卒で就職するホワイトカラーの学歴
大学卒以上のホワイトカラーの採用に関して言えば、やはり学歴は採用に大きく影響します。
入社して同じスタートラインに立ってしまえば、東大も京大も関係ありません。
しかし、学生から社会人になる際には、どうしても学歴は評価の対象になります。
私がメーカーに入社したのは 10年以上前ですが、今現在もその風潮は残っているそうです。
学歴に関わらず優秀な人材を採用すべきだ! という考えがあり、自分もそれには同意します。
ただ、そんなこと言っても、未だに学歴を重視する習慣が残っているので仕方ありません。
私は、旧帝大の大学院卒でメーカーに入社しましたが、同期も大半が自分と同じかそれ以上の学歴の持ち主でした。
会社が愛知県だったので、名古屋大学出身の人は多かったです。他にも東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、九州大学など聞いたことがある大学出身の人ばかりでした。
ですので、大企業に入社したければ、高校から進学校に進み、その学校の中でも上位の成績をおさめ、名が通った大学に行くのが王道です。
愛知県にはメーカーをはじめとする大企業が多く、地元出身者は小さい頃からサクセスルートを意識させられているようでした。
いい高校出て、いい大学出て大企業に行けたら成功みたいな(自分は地方出身で地元に大企業は無かったのでそのあたりの感覚はよく分からないのですが)。
会社に入るまでは一度も踏み外さずに行かなければいけません。実際新卒で入ってきた人々の大半が大きな挫折の経験が無いように見えました。
大企業と学歴については、こちらの記事も参考にして下さい。
理系のホワイトカラーは大部分が大学院(マスター)卒
メーカーでは理系出身で入社してくる人の8割以上は大学院(マスター)卒です。
私は工学部の大学院卒でした。
一部の有名大学の工学部には学校推薦という制度があります。
企業から各大学に対して優先的に採用する人数の枠が与えられるのです。
・A 大学 5人
・B 大学 5人
・C 大学 3人
という具合にです。
学生側から見ればこの推薦枠に入ることができれば、一般の採用よりも優先的に採用してもらえるのです。
(面接で落とされる可能性はゼロではありませんが。)
ですので、就職活動の時期に自分が就職したい企業への推薦枠を勝ち取ることができるかどうかがとても重要なのです。
会社としては、学部卒、大学院卒どちらの人材が入社してきてもかまわないようですが、大学側としては学生を大学院まで進学させたいので、大学院生から優先的に推薦枠を与える制度になっていました。
いい会社への推薦枠を獲得するために皆大学院に進学するのです。
(もちろん研究も一生懸命やりますけどね。)
この工学部の学校推薦の制度は、他の学部にはありません(今もそこは変わってないと聞きます)。
ですので、大手メーカーへの就職を希望するのであれば有名大学の工学部に進学して大学院まで行く! というのは1つの解のように思えます。
なお、大学院卒でも博士課程(ドクター)卒で入社してくる人は少ないです。
もちろん会社にもよりますが、会社に就職する前提で考えれば博士課程まで進むメリットはあまり無いと思います。
なお、大学院生時代に企業と共同研究をしていた学生が、学校推薦とは別に個人的に引っ張られてそのまま入社して行くということがありました。
(私の大学院生時代の先輩も、そのようにして就職しました。)
ですので、会社の人事権がある人との繋がりは、やはり有利に作用すると言えます。
大企業就職において新卒採用の面接で重要視されること
新卒採用の場合、入社面接における自己 PR は学生時代のことを話すほかありません。
アルバイト、学業、サークル活動など、ネタにする内容は何でも良いでしょう。
私自身はサークルのことを話しました。
うろ覚えですが
「大学2年生のときにサークルで中心的な役割を担い、多くのイベントを企画しました。この経験を通して計画力が身に付いたのと仲間と協力することの大切さが分かったので、それを会社の仕事でも活かして行きたいです。」
というようなことを話したような気がします。
また、自分が大学院でやっていた研究内容についても話しました。
さて、会社側がどのような視点で見てくるかお話しします。
大事なのは「筋道だった考え方を持っているか」です。
当時自分が面接でそれをできていたかと聞かれると??? です。
既に社会経験を積んでいる今の自分から見ればひどいものです。。
学生の場合、しっかりと筋道立った考えを示せる人が少ないです。だからこそ、それができている人は引き立つのです。
実際に私が所属していた部署の部長が、採用面接を担当したときに言っていました。
PR してくる内容は何であれ、考え方がしっかりしていることを重要視すると。
では、考え方がしっかりしているとはどういうことでしょうか?
大学生なので、会社にとって即戦力にはなり得ませんし、そこは会社側も期待していません。
自分の経験からどういうことが得意で、それを会社に入ってからどういう風に活かせるかということを筋道立てて話せることが大事です。
会社のことは中にいたわけではないので、自分で調べた情報の限りでしか分かりませんが、よほど間違ってなければそこはそれでも良いのです。
ただ、調べた情報を元に何を考えたかはすごく厳しく見られます。
個人的には、今思えばマネジメントの経験を学生時代に積んでいたりしたら最強だと思います。
大企業は大きいので、入社後は若いうちからマネジメント力が試されるからです。
例えば、「飲食店でアルバイトのまとめ役をやっていて、テーブルごとの担当者を時間で区切って割り振る仕組みを作った経験があり、それを入社後の〇〇の進捗管理にも活かせると思います。」みたいなことが言えれば、かなり受けがいいと思います。
なお、自分の経験を踏まえ、学生時代にやっておいて良かったこと・もっとやっておけば良かったことをこちらの記事↓ にまとめました。
面接に向けて自分の強みを知る方法はこちらの記事↓ を参考にしてください。
面接で使えるテクニックについて、こちらの記事↓ に書いておりますので参考にしてください。
中途採用で大企業に転職できる可能性もある
さて、大企業に入るルートは新卒採用だけではありません。
新卒採用に比べれば狭き門ですが、中途採用もあります。
30歳手前ぐらいのいわゆる第二新卒と呼ばれる層を対象とした採用や、もう少し上の係長格での採用もあります。
一般的に高年齢になるほど採用枠が狭くなり、年齢の上限は35歳ぐらいです。それ以上の年齢で大企業に入ることはまず不可能でしょう。
さて、中途採用の場合だと会社が求める人材は即戦力です。
(まぁ、実際に入ってきてすぐに戦力になる人は稀ですけどね。)
募集する職種について、全く関係ない分野からの人材が来てほしいとは思っていません。
ですので、採用面接では入社後に前職での経験をどのように活かすことができるかが重要視されます。
中途入社してくる人の経歴はバラバラです。
・家電量販店の販売員から営業部へ
・中小メーカーでの部品設計担当者から設計・開発部門へ
・大手同業他社から設計・開発部門へ
などの例がありました。
会社に必要な人材を垣根無く集めようとしているのでしょうが、ただ上記のように入って来た人々が皆前職での経験の活かし方を上手にアピールすることができたことだけは間違いありません。
なお、中途で入社した人は年齢が近い生え抜きの人と昇進を競うことになりますが、入社してすぐの頃は社内での実績が少ないのでどうしても評価は不利になりがちです。
そのことはある程度覚悟しておかなければいけません。
徐々に仕事と環境に慣れて、実力・知名度ともに認められるようになることが大事です。
中途入社した人の出世については、こちらの記事↓ を参考にして下さい。
まとめ
どうすれば大企業に入社することができるか? を大卒(大学院卒)のホワイトカラーを中心に書いてみました。
新卒採用と中途採用、両方ありますがやはり王道は新卒採用です。
新卒採用では学歴でふるいにかけられる以上、勝負は高校時代から始まっていると言えるでしょう。
また、個人的コネがあるというのは強いことです。
同期の中でも、会社の取引先の娘がいたりしましたし、明らかに自分たちが分からないところで動いているはなしがあることは間違いありません。
以上、参考にして頂ければと思います。
大企業への転職をお考えの方へ
大企業に入る王道は新卒採用ですが、社会経験を積んで実力を付けて大企業への転職した人も見てきました。
あなたが、大企業への転職をお考えでしたら
転職エージェントと口コミサイトへの登録をお勧めしています!
転職エージェントで担当者と話すことによって、自分の市場価値を知ることができますし、情報を提供してもらうこともできます。
また、知りたい会社の情報は口コミサイトを見ると書かれています。
おすすめ転職エージェント
転職エージェントとして有名どころと言えば、まず求人数国内ナンバーワンで、実績・ブランドともに確立されているリクルートエージェントがあります。
リクルートエージェントの特徴は、求人情報の多さです。
知名度・評判とも高いため、多くの企業の情報が寄せられています。
キャリアアドバイザ ーと連絡を密にとり、圧倒的な数の求人の中からあなたの希望に合う企業を探してみると良いでしょう!
他にも有名どころとして、Doda エージェントがあります。
リクルートと同じく多数の求人情報を有しており、転職者の満足度 No1となっています。
登録している人であれば無料で受けることができるイベントやセミナーも開催されています。
これら転職エージェントのキャリアアドバイザ ーは求職者と向き合いますが、企業への営業は他の担当者が行っている場合が多いです。
企業内部の詳細な情報は、口コミサイトからも得るようにした方が良いでしょう。
口コミサイト
転職会議や OpenWork に登録すれば、自分が知りたい企業の情報の口コミを入手できます。
【Openwork】国内最大規模の就職・転職のための社員口コミサイト
口コミは、以下のような項目について書かれています。
●組織体制・企業文化
●入社理由とギャップ
●働きがい・成長
●女性の働きやすさ
●ワーク・ライフ
●退職検討理由
●強み・弱み・展望
●経営者への提言
今現在その企業の従業員である人、あるいは元々その企業で働いていた人が書き込んだ口コミですので、リアリティに富んだ情報に触れることができます。
※ずっと口コミを見れるようにするためには自分も口コミを書く、提携している転職サイトに登録する、などする必要があります。