トヨタ・ホンダの「中途採用」比率大幅引上げ予定、トヨタ5割

トヨタ自動車が中長期的に中途採用の比率を5割にする方針をを固めたほか、

ホンダ技研も中途採用の比率を引き上げる予定ということです。

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この記事では、

トヨタ・ホンダの中途採用の比率の引上げが何を意味するか?

考察を交えつつ書いてみます。

トヨタ・ホンダの「中途採用」比率大幅引上げ予定、トヨタ5割

トヨタ・ホンダの「中途採用」比率大幅引上げ予定が意味するところ

過去に自動車業界のメーカーにいたことがある自分としては、この方針は驚きです。

私がメーカーを辞めた2012年は、肌感覚ではありますが、中途採用の比率は全体の1割ぐらいだったと思うからです。

当時、私がいた人数100人超の部署では、毎年新卒採用の人4〜5人を配属で採っていました。

それに対して中途採用の人は1年に1人入ってくるかどうかでした。

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それが、ここ5年くらいで状況は大きく変わりました

転職が普通にできる経済状態

経済はずっと右肩上がりであることもあり、今は特に若い人は転職し放題の状態です。

有効求人倍率は、過去最高の水準です。

20代の人々は、会社が合わないと思うとすぐに転職します。

企業側も若い人材の確保に必死なので、積極的にヘッドハンティングを実施しています。

雇用の流動化・終身雇用の終焉

今は景気が良く、どこの企業も人手不足の状態です。

企業の採用人数も多いです。

しかし、もし仮に景気が悪くなれば、企業の採用人数は減ることでしょう。

さて、今回の題材である中途採用の比率引上げのポイントは、採用人数ではなく比率のはなしであるところです。

トヨタ・ホンダとも、今後景気が良い時も悪い時も、中途採用の比率を上げると言っているのです。

これは、企業が即戦力を求めているということでしょう。

なぜ即戦力を求めるか? と言うと、変化が激しい時代だからだと思います。

AI、IoT などの発展に伴い、世界は急速に変化すると予想します。

企業も追従するのに必死なのだと思います。

急に他の業界の人間のスキルが必要になるケースが、今後増えることでしょう。

そのような状況では、社会経験がない新卒採用の人員をゼロから育てるよりも、即戦力になる中途採用の人員がほしいと考えるこは当然です。

この動きは、おそらく自動車業界以外でも進むことでしょう。

雇用が流動化し、企業から企業へと人が移ることが多くなるということですね。

終身雇用制度が終わりに向かっているのも、このあたりのことが関係してのことかと。

まとめ

トヨタ・ホンダの中途採用の比率の引上げが何を意味するか?

について書いてみました。

今すぐではありませんが、今後は個人のフィールドは企業の中ではなく市場全体になると考えます。

雇用の流動化が進む中、終身雇用を前提としてキャリアを考えるべきではないでしょう。

市場を意識したキャリアプランが必要になると思います。