中途採用の転職者で即戦力になる人は少ない、期待外れも多い

中途採用の転職者は、即戦力を期待されていると思います。

実際のところ即戦力になるのでしょうか?

こういった疑問↑ にお答えします。

私は、大企業(大手メーカー)で8年間エンジニアとして勤務した経験があります。

たまたま1つの課に長くおり、転職者を含めてその間、多くの人が課に入って来ました(出て行くこともありました)。

・中途採用(転職)で入社してきた人
・他の部署から異動してきた人
・部署内の他の課から異動してきた人

感じてたこととしては、即戦力になる人は少ないということです。

一般的にも「鳴り物入りで入って来たけれど期待外れだった」ということはよくあることだと思います。

RYO
自分自身の経験から、事例をお話しさせて頂きます!

中途採用の転職者で即戦力になる人は少ない、期待外れも多い

中途採用の転職者で即戦力になる人は少ない、期待外れも多い

私が社会人 3年目のとき、私がいた課は課長の下に Aさん(2年上の先輩)、私 + 外注の人で構成されていました。

課の人員

ある時、同業他社から中途採用で入って来る人がいるという情報を耳にしました。

私の1歳下(当時 27歳)だけど、学部卒で会社に入っているので私よりも業界経験は長いです。

しかも、前職で私がいた課と同じ製品の開発に携わっており、正にライバル環境にいた人ということで、室長、課長とも入社前からすごく期待しておりました。

その時の私は少し焦りを感じました。

だって、歳が近くて即戦力の人材が入ってくるとなれば、自分の立場がどうなるんだ? って思うじゃないですか。

後数週間でその人が入社してくるというタイミングで部署の飲み会があり、そこで室長が□□(先輩)にこう言っていたのを耳に挟んでしまったのです。

「Bさん(転職者)が入ってきたら、お前とBさんの 2トップで行くぞ!」

私に聞こえるように言ったつもりはなかったと思いますし、酔っていたのでどこまで本気だったかは分かりませんが、その時の私は当然いい気分はしませんでした。

課の中に私、Aさん(先輩)、Bさん(転職者)、外注の人といる中で、他の2人がツートップになるということ?

2トップ

そうなったら自分の立場が無いじゃねーか! って即抗議したくなりました(しませんでしたが)。

RYO
やばい、、どれだけ凄い人が来るんだろう?

負けてられん!

と戦々恐々とする自分がいました。

そして、いよいよ Bさんが入社する日になりました。

入社して数日間は色々と仕事環境の整備をしつつ、課の業務の説明を皆で代わる代わるしていました。

話しをする中で、Bさんにどれだけのスキルがあるのか、よく見るようにしました。

するとだんだん、それほどでもない(いや、それどころか全然大したことない)ことが分かってきたのです。

確かに同じ製品に関わってきた経験はありましたが、Bさんが経験してきたのはほんの一部の要素技術だけでした。

ですので、製品全体のことについては全然知りませんでした。

BさんはAさんの下に付くことになったのですが、日が経つにつれて□□(先輩)の機嫌が悪くなって行きました。

Bさんが全然言う通りに動かないし、あまりにも仕事を覚えないからです。そのくせ妙に頑固なところがあり、いつも誰が聞いても間違っているような主張をします。

こりゃあツートップどころか。。。。ってはなしでした。

室長、課長も絶対に期待外れだったと思います。

そんな感じで、Bさんはほぼゼロからのスタートで業務経験を積んでいくことになったのです。

そして、1年半ほど経った頃に、部署内の配置換えで他の課の人とトレードになりました。

彼の場合は、そもそもの社会人としての能力面で問題がありましたが、それを抜きに考えても前職の経験はあったわけです。

しかし、その経験は転職後にぴしゃりとはまるものではありませんでした。

というか、一般的にも転職したら前職の経験がそっくりそのまま生きるということはまず無いでしょう。

同業他社から来たとは言え、会社が違えば文化も仕事の仕方も違います。大半の人は転職先でまたゼロからはじめるつもりで頑張らなければならないでしょう。

即戦力になるということはそれだけ難しいことなのです(会社はそれを期待しているし、1日でも早く戦力になってくれそうな人を中途採用していることは間違いありませんが)。

いきなりバリバリやれるというのはかなり稀で、徐々に仕事に慣れていくものです。

他の部署・他の課から異動してきた人

他の部署・他の課から異動してきた人

さて、中途採用とは別に社内から人が移ってくることもあります。

当時、私がいた課に同じ部署の他の課から移ってきた人がいました。

その人は来る前は「経験豊富な人材」ということで、当時開発に苦戦していた我々の救世主になることを期待されていました。

しかし、実際その人が来ても、そんなにうまくは行きませんでした。

その人は思ったよりも応用が利かない人だったのです。当時若手だった自分の目から見ても周囲の期待とは程遠い状態でした。

その人があまり働けないので自分を含めた若手の負担がかえって増えたのでした。

これは誰でもそうですが、人間環境になれるのにはある程度の時間がかかります。

仕事内容が変わった場合も、慣れるまでに時間がかかるものなのです。

同じ会社の人であれば、文化は染み付いているし勝手が分かっていますが、それでも即戦力になる人は少ないです。

実際に即戦力になった凄い人

実際に即戦力になった凄い人

私自身の経験では、即戦力を期待されて入ってきて、実際にそうなった人は1人しか知りません。

私がいた課の課長として同じ部署内で移ってきた人です。

その人はとにかく仕事ができる人でした。

課を移る前から次の業務のことを予習しており、スタートが明らかに早かったです。

その後も凄いスピードで多くのことをこなす人でした。

あっと言う間にそこの仕事に慣れて、我々部下を引っ張ってくれるようになりました。

ただ、その人は上記のとおり能力が異常に高かったのでそれが可能だったのです。

逆に言えば、異常なくらい能力が高くないと即戦力にはなれないのだと思います。

まとめ

即戦力になるということはとても難しいことであり、そうなれる人は少ないです。

人間、変化に慣れるのに時間がかかるものなのです。

即戦力を期待されて、本当に言葉通りにそうなる人は少ないと考えた方が良いでしょう。