仕事で覚えることが多くて苦戦しています。。
こういった不安や悩みを抱えている方は多いと思います。
私の社会人生活は新卒で入社した大企業でスタートしました。
8年間、大手メーカーでホワイトカラーのエンジニアとして働きました。
現在は既に大企業を辞めており、家業を継いでいます。
もう何年も前になりますが、大企業での社会人1年目を思い返すと恥ずかしくなるような失敗をたくさんしました。
これから大企業に入社する方は、入社後何をどうしたらいいのか不安ですよね?
また、新人の方は全然会社や仕事のことが分からないですよね?
社会人1年目の新人は仕事ができなくて当たり前なのです。
ただ、そうは言ってもいつまでもそのままではいけません。
この記事では、自分自身の経験をベースにして、
●大企業で新人(社会人1年目)の方
に参考になるように、大企業での新人の動き方・心構えについて書かせて頂きます。
目次
新人は仕事できないのが当たり前、大企業での新人の動き方・心構え
社会人1年目の新人はどこの世界にもいます。
大企業に入った人も、中小・零細企業に入った人も、社会人としては皆同じスタートラインに立つことになります。
学生時代までに積み上げたものは皆違いますが、社会人としては真っ新な状態です。
(バイトをしたことがある人は多いと思いますが。)
最初は皆何もできないのが当たり前なのです。
社会人であることの意味も会社のことも、何も分からないからです。
1つ1つ色々なことを吸収していかなければなりません。
まずは社会人としての意識を持つことが大切です。
基本的なことではありますが、こういったこと↓ ができていない人が多いです。
・規則正しい生活
・時間を守る
・ルールを守る
そして、社会人としての常識的な行動を踏まえた上で、会社・仕事に慣れることが大切です。
自分の業界の専門知識は元より、組織としての連帯責任や報連相を覚えて行かなければなりません。
●会社・仕事に慣れる
大きく分けるとこの2つが大事です。
新人は社会人としての意識を持つこと
まずは社会人としての生活に慣れること、これは大企業でも中小・零細企業でも同じです。
学生と社会人はやっぱり全然違います。
社会人にとっては当たり前のことでも、学生だとできていないことは多いです。
でもそれは仕方のないことなので、1つ1つ身に付けていきましょう!
規則正しい生活
学生時代は朝のバイトをしているような人以外は、基本的に生活が乱れます。
どうしても夜型になりますよね?
私は完全に昼夜逆転していました。
大学院で研究生活している時期でさえそうでした。昼から大学の研究室に行き、夜中まで実験したりデータ整理したり資料作ったりしていました。
社会人は朝の定時が決まっています。私は大企業でフレックス制でしたが、入社直後の研修期間中は定時に出社しなければなりませんでした。
寝坊してる場合じゃありません。
入社の1週間ぐらい前から規則正しい生活を送りましょう。
生活は習慣なので、規則正しい生活にもすぐに慣れます。
時間を守る
学生時代に皆できていないのが、時間を守ることです。
私もそうでしたが、友人との待ち合わせとかだいたい時間に遅れますよね?
というか、自分だけでなく皆遅れるからいいやっていうのが大学生の文化ではないでしょうか。それは今も昔も変わっていないと思います。
その感覚のまま社会人生活を送るとやばいことになります。
会社では何でも時間が決まっています。
●昼休み
●会議の開始時刻、終了時刻
●業務上の待ち合わせ時刻
●書類の提出期限
●物の借用期限
時間を守れないと人から信頼されなくなってしまいます。
私も新人の頃に待ち合わせ時間に遅れて、人を怒らせてしまった経験があります。
物の引き取るだけの用だったのですが、10分以上遅れて待ち合わせ場所に行ったら、もうその人はいませんでした。
遅れることを連絡すればまだ良かったのですが、それさえしなかったので。
当時、正直10分くらい待ってくれればいいのに、と思いましたがそれは甘えでしたね。
もちろん待ってくれる人もいます。しかし、時間にシビアな人はめちゃくちゃシビアなのですよね。
ですので、厳しい人の基準に合わせて動くようにしないと、どこかで痛い目に遭ってしまいます。
ルールを守る
学生時代はルールにもルーズなりがちです。
もちろん学生時代にもルールはきっちり守れた方が良いことは間違いありません。
ただ、学生はまだ失うモノがありません。
●家庭ごみをコンビニで捨てる
●電車のキセル
学生時代には、こういった↑ ルール違反をしている人が一定数はいます。
私の友人も妹の定期券を使ったキセルをやっていたのがバレてしまい罰金を払うことになりました。
それで済んでるからまだ良いのですが、社会人が同じことをやると会社に連絡される可能性があります。
そして社内規程に引っかかると何かしらの処罰を受けることになるでしょう。処罰がなかったとしてもいい目では見られないでしょう。
どこかの市長がキセルやっていたことがニュースになったりしてますよね。
ほんの出来心でやってしまったことでも、全てを失うことになり兼ねません。
社会人は学生時代とは違い、失うモノがある立場です。
そういう意識を持ちましょう。
新人は会社・仕事に慣れること
さて、入社してからしばらくの研修期間(私は半年間研修でした)を経たらいよいよ配属です。
研修期間は関わる人が同期ばかりだし、まだ学生の延長のような気分でも何とかなりますが、配属されてからがはそうは行きません。ここからが本番です。
最初は分からないことだらけですし、正直上司や先輩も新人には何の期待もしていません。
社会人1年目は、とにかく会社・仕事に慣れなければなりません。
社内用語を覚える
大企業だと実に多くの社内用語が飛び交っています。
私はメーカー勤務の技術者(エンジニア)でした。
社内には製品ごとに略語が存在していましたし、技術の略語もありました。
部署名も略されていました。
業種にもよりますがたくさんの社内用語があることは間違いありません。
最初は何のことだかさっぱり分からず、ドイツ語を聞かされているような気分でした。
しかし社内用語が分からないと他の人と会話もできないので、頑張って覚えるようにしましょう。
分からないことをとにかくメモって聞く
当然ですが、1年目は分からないことだらけです。
大企業だと新人の頃から色んな会議に出なければなりません(自分には関係ないことも多いのですが)。
分からないことが多すぎて、自分一人浮いた気分になりますが、分からないことは仕方ないのです。
そんなことで自分を責めないようにしましょう。
OJT 指導をしてくれる先輩や上司にどんどん聞きましょう!
何でも聞けるのは新人の特権です。
皆忙しいので、こちらから聞かないとなかなか教えてもらえません。
私は分からないことが出てきたらメモを取り、時間があるときに先輩・上司に聞くようにしていました。
自分の課の外の人に聞かなければならないときもあり、腰が重たいこともありますが勇気を出して聞きましょう。
相手が忙しいと、時には冷たくされることもありますが、そういうときは仕方ない! と諦めて次の機会をうかがいましょう。
誰もあなたのことを嫌いで冷たくしてるわけではないのですよ。
ただ、忙しくて余裕が無いだけなのです。
人の話しは全身全霊で聞く
大げさかもしれませんが、人の話しは全身全霊で聞くようにしましょう。
上司や先輩から仕事の説明を受けているときなど、特に意識を集中させましょう。
自分の不注意で聞き逃したことを聞き返すのは良くありません。
「今言ったじゃねぇか!」と相手をイライラさせてしまいますので。
また、自分が直接話しているわけではなくても、周囲から聞こえてくるはなしにも耳を傾けてみましょう。
最初は何のことかさっぱり分かりませんが、その習慣を続けているうちに、聞き耳立てることが良い情報収集の手段になります。
特に喫煙室で偉い人たちが話していることなど、重要なことが多いです。
分からないことは聞き返す
上司・先輩から説明を受けたことで、分からないことがあったら分かるまで聞き返しましょう。
それを申し訳ないと思っている人もいますが、分からないことを聞き返すことは全然問題ないことなのです。
理解せずに勘違いしたまま仕事を進めてしまうことの方がよっぽど問題です。
大企業は優秀な人が多いので、分からないことを聞き返せば言葉を代えて話してくれます。
仕組みを理解する
仕事と直接関係ないこと
少しでも組織の仕組みを理解するようにしましょう。
大企業には、社内の誰もが使うことができる以下のようなものがあります。
●ATM
●交通機関の券売所
●保健室
●喫煙室
これらは、直接的に仕事に関わりないものもありますが、必要に応じて利用するものです。
私は当時はたばこを吸っていたので、毎日喫煙室に行っていました。
夕方の定時後に売店に行って、菓子パンを買って食べていましたし、他にも適度に休憩を取っている人はいました。
仕事に関わること
さて、仕事に関わる仕組みを完全に理解するのは経験を積まないと難しいことなので、ざっくりでかまいません。
●他部署に仕事を依頼するときのルートはどうなっているか?
●一緒に仕事をする他社が下請けかビジネスパートナーか?
●ビジネスパートナーとの力関係は?
社内外に関係者が多くて、色々と複雑な場合もあるので最初は大変です。
大きく言えば、「仕事の流れ」と「関係者との関係性」ということになります。
新人にとっては「仕事の流れ」を理解することの方が大事です。
「関係者との関係性」は政治的なからみもあり、若いうちから考えても仕方ないこともあるので、自分が仕事しやすいように最低限のことだけ押さえておけば良いでしょう。
例えば、大企業から見て下請企業は立場が下ですが、ビジネスパートナーの場合対等な立場の場合もあるわけです。
私は、勘違いしてビジネスパートナーに対して下請企業に対してするような指示の仕方をしていて失敗した経験がありますので。
連帯責任であることを認識する
会社での自分の失敗は、自分だけの責任でなく上司の責任にもなります。
仕事でもそれ以外のことでもです。
仕事で迷うようなことがあれば、上司に相談して判断を仰ぎましょう。
自分では決めれないこと、手に負えないことを相談するのです。
私は自分一人で問題を抱え込んでしまい、上司に迷惑をかけてしまったことがありました。
ある時、顧客へ報告しなければならないことがあり、その課題の一つを対応していたのですが、
どうしたら良いか分からないことが出てきても前日まで相談していませんでした。
相談がないから上司はちゃんとやっていると思っていたのです。
前日に「何もできてない」ことを伝えたら、かなり怒られました。
そりゃそうですよね。早めに相談してくれれば対策を考えれたわけですからね。
仕事以外のことでも連帯責任を痛感したことあります。
私は徒歩通勤だったのですが、一時期違反して車で会社に通っていました。
車通勤の人が使う駐車場を許可なく勝手に使っていたのですが、それがバレてしまいました。
大企業には、従業員の違反を取り締まるのが仕事の人もいるのです。
部署に違反の通知が送られて来て、私は上司、そして部長とともに総務部に謝りに行くことになったのでした。。
当時は何でそんなことで上司もどうこうしなきゃならないんだよ!? って心の中で逆ギレする自分がいたのですが、まぁ組織というのはそういうものなのです。
部下が何かやらかしたら上司にも責任がふっかかるんですよね。
報連相に慣れる
上司とのコミュニケーションはとても大事です。
「報連相」とは報告・連絡・相談のことで組織で働く社会人であれば誰でもやらなければならないことです。
上司に小まめに仕事の状況や問題点を上げて指示を仰ぐのです。
上司は上司でもっと上の人間(課長であれば次長、次長であれば部長)に報告・連絡・相談しているのです。組織は「ほうれんそう」で成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
上司と部下は常に同じ情報を共有できている状態が理想です。
部下の立場からすれば、上司に報告・連絡・相談することで気持ちが楽になります。
問題が起こっても上司に相談すれば、その時点でもう自分一人の責任ではなくなるからです。
新人だと「報連相」が下手で怒られてしまうこともありますが、これも場数を踏むことでなれます。
「報連相」で気を付けるべき点を以下にあげますね。
報告、連絡、相談のどれか? 自分の中ではっきりさせておく
「報連相」を通じて上司とコミュニケーションを取ることは良いのですが、自分がやろうとしていることが報告・連絡・相談のどれに当たるか? を自分の中ではっきりさせておきましょう。
報告・連絡であれば、基本的には
・仕事上上手く行っていること
・他者からの連絡事項
を伝えることになりますが、「相談」となると上司の判断を仰がなければならないことです。
「相談」は報連相の中で一番重要なことです。
・自分では決めることができないことを決めてもらう
・自分一人では解決ができない問題の判断を仰ぐ
そのために上司に「相談」するのです。
報連相の目的を最初に話す
新人だと要領の悪い報連相をしがちです。
まず、結論を話しましょう。
結論と言っても最初にひと言、目的を言えば事足ります。
例えば
「相談なんですけど、、、」
「〇〇のことで問題が起こっていまして、というのは、、、」
というように、冒頭で報連相の目的を言った方が話しがスムーズに進みます。
ほうれんそうの目的をはっきりさせずに説明し出すと、上司の立場からしたら途中で「何が言いたいんだ?」って聞きたくなってきます。
ただでさえ忙しいのに、イライラを募らせてしまってはダメです。
目的が分かった上で話しを聞いてもらう方が、上司も聞きながら考えることもできるので効率も良いのです。
悪い事ほど早く報告する
「Bad News First」という言葉のとおり、悪い事ほど早く伝えましょう。
問題が起きたら相談の際に、自分なりの考えや解決案を言えた方が良いことは間違いありませんが、本当に事態が深刻な時はとにかく早く上司に伝えることが大事です。
その際に情報不足だったり、整理しきれていなかったりで怒られることもあるかも知れません。
それでも、やばい話しであれば早く上に上げましょう!
上司は上手く行った話しを聞くためにいるのではありません。悪い話しを聞くためにいるのです。
頭の中を整理する
最初はなかなか難しいですが、常にどのように報連相したらいいか、頭の中を整理しながら仕事をする習慣を身に付けましょう。
例えば、自分が一人で打合せに参加して来たとして、打合せの中で起こったことや決定事項がありますよね?
それをどのように上司に伝えるか、打合せ中と帰り道で考えるのです。
打合せの冒頭から起こったことを全て話すのではなく、フィルタにかけて重要な点をピックアップした方が上司も助かります。
誰の発言か? 明確にする
打合せで誰かが言っていたことを報告する場合など、「誰の発言か?」と明確に伝えましょう。
役職に就いている力を持った人が言っていることなのか? 一担当者が言っていることなのか?
によって判断が変わる場合があるからです。
事実なのか、推測なのかを明確にする
自分が伝えていることが事実なのか? 憶測なのか? はっきりさせて話しましょう。
簡単に言うと
事実であれば「~です。」という伝え方になり、憶測であれば「~だと思います。」という伝え方になります。
報連相のイロハ
大企業での報連相についてはこちらの記事↓ に詳しく書いておりますので、参考にして頂ければと思います。
約束を守る
大企業では多くの人と一緒に仕事をすることになります。
そのような状況で、「約束を守る」ということにフォーカスして仕事すると、人間関係が割とうまく行くようになります。
自分が言ったことは守るようにしましょう。
逆に言えばできないことは言わないようにしましょう。
私は新人のときに、納期を聞かれてよく分からないまま「1週間でできます」と答えてしまい、結果的に約束を守れなかったことありました。
分からないことであれば、その場で答える必要は無かったのです。「確認します」と言って持ち帰って後から連絡すれば良いことだったのです。
現行を一致させる、つじつまを合わせることは人から信頼してもらうために必要なことです。
できると言ったことはやらなければなりませんし、
後で電話すると言ったら電話しなければなりません。
「1時にうかがいます」と言ったら、本当に1時に行かなければなりません。
上司の予定表はすぐに見れるようにしておく
上司と部下は運命共同体みたいなものです。上司の予定は常に把握しておきましょう。
大企業だとだいがいがカレンダーシステムを使ってスケジュール管理していることでしょう。
上司のカレンダーは常に開いておくのです。
そうするといつのタイミングで相談すれば良いか? とか、この打合せに出ているということはこれが決まっているはずだ といったことが分かるようになり、これもまた自分が仕事しやすくなります。
時には新人であることに甘える
完璧な人間などおりません。
誰だってはずかしい失敗をしてきた経験があります。
私も、新人の頃は技術者(エンジニア)の仕事が向かないんじゃないか? と何回もへこみました。
技術を理解できないし、上司からは怒られるし、先輩みたいにさくさく動けないし、、、、、
ダメな点を上げればきりがありません。
だけど、頑張ってすこしずつ仕事に慣れれば良いのです。
あなたはまだ新人なのですから、できないことが当たり前なのです。
自分を追い込みすぎずに頑張って頂きたいです。
まとめ
大企業の社会人1年目の動き方・心構えについてお話しさせて頂きました。
社会人1年目は助走期間です。
特に大企業では、じっくりと時間をかけて新人を育てようとします。
中小・零細企業と比べれば恵まれた環境であることは間違いありません。
仕事ができないのは仕方がないことです。
1段1段階段を登るように、色々なことを身に着けて行って頂きたいです。