こういった疑問↑ にお答えします。
私は大きな組織が嫌になって大企業を辞めて、実家の家業に就くことにしました。
今現在は、日々一緒に仕事をする人々は皆零細企業の方々です。
零細企業で働くことにはけっこうメリットがあります。
ただ、大企業に長年勤めているとそこでの当たり前が世間の当たり前だと思ってしまうところがあるので、零細企業に転職すると多かれ少なかれカルチャーショックを受けます。
今でこそ大企業を辞めて正解だったと思っていますが、転職した直後はけっこうな衝撃を受けました。
覚悟を決めて大企業を辞めたのにもかかわらずです。
この記事では、大企業から零細企業に転職した場合に受けるカルチャーショックについてお話しします。
零細企業への転職をお考えの人は、参考にしていただければと思います。
目次
大企業から零細企業に転職後に受けた衝撃
細かい仕事が多い
大企業は仕事の規模が大きいです。
私はメーカー勤務の技術者でしたが、仕事は若い頃からマネジメント的な要素が大きかったです。
社内に常駐の外注業者や下請業者を上手に使って自分の仕事を組み立てなければなりません。
そうなると、大きな流れを見ながら仕事をすることに慣れていきます。
細かい仕事は外注業者や下請業者に振るのが普通です。
技術者の場合だと例えば設計図面の細かい部分の修正や、実験のデータ測定で単純作業を繰り返す場合のことです。
特に年数が経つほどそういう仕事からは離れていきます。
それに慣れた状態で零細企業に転職すると、仕事内容の違いにびっくりします。
これまで外注業者や下請業者に振っていたような細かい仕事を自分がやらなければならないからです。
従業員が数人の零細企業では、当然下請企業などありません。
自分の仕事は全部自分でやらなければならないのです。
IT 化が遅れてる
大企業では PC でメールやスケジューラーを使って仕事をするのが当たり前ですが、零細企業では明らかに IT 化が遅れています。
(もちろん会社にもよりますが)
そもそもメールでやり取りする習慣がなくて、いまだに FAX が中心というところもザラです。
大企業では当たり前のように使っている Excel も零細企業では使える人が少ないです。
カルチャーショックは大きいけど、自分が仕組みを変えてやる! ぐらいの気概を持つのもありでしょう。
トップの力が強すぎる
零細企業、特に従業員が数人の会社は社長がワンマンな場合が多いです。
大企業でも、例えば部署のトップ(部長)の影響力は大きいですが、好き勝手にはできません。
部署内のことを最終的に取り決める権限は持っていますが、人を採用したりクビにしたりする権限はありません。
それに対して、零細企業の社長は会社の方針はもちろんのこと人事、財源など全ての権限を持っています。
社長のパーソナリティがもろに社風に出てくるのです。
社長と相性が良ければ最高ですが、逆に相性が悪いと最悪でしょう。
ある零細企業に就職したけれでも、社長がその人のことを気に入らず 2〜3 ヶ月で解雇されたという話はよく聞きます。
大企業では絶対にそのようなことはありません。
仕事はローカルのものが多い
大企業だと世界を相手に仕事をすることも多いです。
メーカーであれば、シェアが業界 No1 だったりするとアメリカやヨーロッパなど、海外向けの仕様を担当するようなこともあり世界を意識することになります。
それに対して、零細企業の仕事は基本的にローカルです。
これまで規模が大きいことに関わっていたのが、急にローカルなことになると物足りなく感じることもあるでしょう。
仕組みがしっかりしていない
大企業だと全ての仕組みがしっかりしています。
例えば、社外に業務委託したりするときには必ず上司の承認が必要です。また、社内外で打合せをした後には必ず議事録を発行していました。
それに対して、零細企業ではそのような仕組みはそもそも無いところも多いです。
大企業から零細企業に転職したすぐ後は、そんなテキトーで大丈夫か? と不安になることもあると思います。
これは良くも悪くもなのですが、面倒で余計な仕事が減ったと見ることもできます。
実際に零細企業に移ってから何年か経つと、大企業にいた当時は色々と融通が利かずに窮屈だったと感じることが多いです。
会社が安定していない
私は冒頭でお話ししましたように、現在零細企業の経営者と一緒に仕事をすることが多いです。
大企業の従業員がまず気にすることがない資金繰りや借入金のことで頭を悩ませる経営者は多いです。
裕福な会社は少なく、ほとんどの会社が苦労を余儀なくされています。
それぐらい安定していません。
大企業が大型船なら、零細企業は正に小船です。海原で大きな波が起こればたちまち沈んでしまいます。
そういう現状を目の当たりにしたのもけっこう衝撃が大きかったです。
福利厚生がしっかりしていない
大企業はとにかく福利厚生が充実しています。
例えば
・借上げ社宅の一軒家に従業員の負担がひと月4万円以内で住める
・独身寮の家賃はひと月5千円程度
・カフェテリアプランで年間7万円分、旅行代や教育費を会社が出してくれる
・生命保険が団体割引で通常の半額の掛け金で加入できる
など色々と恵まれています。
ですが、それが当たり前になると恵まれていることが分からないものなんですよね。
零細企業でそこまで福利厚生がしっかりしているところはありません。
これも大企業を出てみてはじめて実感することです。
仕事が属人的
大企業の仕事は全てが仕組み化されており、担当者が変わっても問題なく仕事が回るようになっています。
自分の替えはいくらでもいます。
それに対して中心企業の仕事は属人的になりがちです。
ある業務を長年一人の人間が担当していたから、その人がいなくなると誰もわからない
みたいなはなしもよく聞きます。
組織としてはこれでは困るわけですが、個人としては自分のやりたいように仕事ができる機会が増えることになるので良いことかも知れません。
まとめ
大企業に慣れた状態で零細企業に移ると、それなりに大きな衝撃を受けます。
仕事もそれ以外のところも違うところが、多いです。
転職を考えている方は、こういう事実もあるということを考慮に入れて判断して頂きたいです。
もちろん零細企業で働くことで得られるメリットもあります。
私自身は、零細企業での仕事の方が合っており転職して正解だったと思っております!
なお、私とは逆に中小企業から大企業に転職した知人が受けた衝撃・感動についてはこちらの記事↓ に書きましたので参考にして下さい。