しかし、矛盾するようですが、大企業のサラリーマンは言い訳を考えながら仕事するべきだと思います。
私は大企業(メーカー)で8年間、エンジニアとして勤めた経験があります。
いつも、正しい言い訳を考えながら仕事したように思います。
その頃の経験を踏まえて、この記事では
なぜ、大企業のサラリーマンは『言い訳』を考えながら仕事をするべきなのか?
その理由をお話しをさせて頂きます。
また、
正しい言い訳とはどういうものか?
についてもお話しさせて頂きます。
目次
大企業のサラリーマンは『言い訳』を考えながら仕事をするべし!
大企業のサラリーマンが、『言い訳』を考えながら仕事をすべき理由をお話しします。
以下のようなことがあげられます。
●自分の身を守るため
●間違いが無い状態にするためにちゃんと仕事するから
責任を取れる立場ではないから
まず、一般の従業員は責任を取れる立場ではないからというのがあります。
大企業のサラリーマンは、自分より立場が上の人間が何人もいます。
本当の意味で責任を取れる立場と言ったら、部長以上の人間になります。
一般の従業員が取れる責任には、限度があるのです。
いや、大きな責任は取れないようになっていると言った方が良いかも知れません。
仕組み上、組織がそういう風にできているからです。
私は30歳前の頃に、ある案件の責任の所在について、上司と話していた際にこう言われました。
「お前にくくる腹はねーよ!」
腹をくくることができるのは、上の人間だけなのです。
ですから、言い方を換えれば、一般の従業員は逃げることが許されているのです。
後でお話しする正しい言い訳であれば、しても問題ありません。
自分の身を守るため
自分の身は自分で守れるようにしておく必要があるから、というのも理由としてあります。
大きな責任は負わないまでも、仕事の仕方で自分に落ち度が無いと言えるようにしておかなければなりません。
責められるのは、自分にとっても自分が所属するチームにとっても良くないからです。
私は、サラリーマン時代、いつも自分の身を守ることを考えていました。
●こういう説明の仕方なら自分に火の粉は降りかからないな
とか
●これを言ったら相手の怒りの矛先が自分に向いてしまうからやめておこう
といったことは、何かしらいつも考えていました。
間違いが無い状態にするためにちゃんと仕事するから
言い訳を考えるというのは、後でお話しするようなダメな言い訳を考えることではありません。
しても良い言い訳のことです。
そして、正しい言い訳ができる状態にしておくためには、自分に間違いが無い状態でなければなりません。
自分に間違いがあると、言い訳が成り立たなくなるからです。
そして、さらに自分に間違いがない状態にしておくためには、ちゃんと仕事するしかありません。
つまり、後で言い訳が成り立つようにするために、ちゃんと仕事をするようになるのです。
ダメな言い訳、正しい言い訳
さて、先ほどから何回か出てきている、「ダメな言い訳」と「正しい言い訳」についてお話しします。
ダメな言い訳
理屈が通らない言い訳はしたらダメです。
例えば「約束の納期守らない」場合の言い訳がそうです。
「11/16 までに結果がほしいって依頼したのに何で遅れるの?」
と納期を過ぎた後に言われたら何て答えれるか?
「他の業務が忙しくてできませんでした。」
「忘れていました。」
「納期を勘違いしていました。」
どれも最悪な言い訳ですよね?
こうやって日にちを指定されていることを守れなかったときは、正しい言い訳はできません。
納期が厳しそうなら、最初に調整できるからです。
許されるとしたら、以下のように本当にやむを得ない場合でしょう。もちろん嘘でない前提です。
「家族に事故がありまして、数日間会社を休んでいました。」
あと、他にも例えば、待ち合わせで約束の時間に遅れた場合も言い訳できません。
時間は、はっきりと数字で決められたことだからです。
世の中には時間に異常にうるさい人もいるのです。
私がサラリーマン時代、他社に物を引き取りに行く約束をしていました。
5分遅れて約束の場所に行ったのですが、担当者はいませんでした。
電話したところ「私が時間ちょうどに来なかったからオフィスに帰った」ということでした。
私はそれを聞いて怒り喧嘩になったのですが、向こうは私が時間を守らなかった落ち度を指摘してきました。
私は「遅れたのは忙しかったから」という言い訳しかできませんでした。
それでは理屈は通らないのです。
忙しくても、待ち合わせの時間は分かっていたので、調整すべきだからです。
それ以後は時間には、かなり慎重になりました。
正しい言い訳
理屈が通る言い訳ならばしてもかまいません。
これならば仕方がないと、相手を納得させることができる言い訳のことです。
ではそれはどのような言い訳か?
責められたときに「落ち度があるのは自分ではなくて他人だ」言えることです。
例えば、情報の伝達が遅かったことを責められた場合
「●●さんからの展開が遅くて、自分もさっき知ったばかり」と言えれば、怒りの矛先は●●さんに向かうでしょう。
他にも例えば、他の部署への短納期の業務依頼をして責められたときに
「顧客からの急な依頼に答えるためのもので、向こうから無茶な納期を指定された」
と言えれば、まだ仕方ないと思ってもらえるでしょう。
責任転嫁とは違います。責任転嫁は明らかに自分に責任があるのに人のせいにすることですので。
正しい言い訳は、自分に落ち度があるとできません。
理屈が通らなくなるからです。
自分の落ち度を無くすためには、結局はちゃんと仕事をしなければならないということです。
正しい言い訳ができるためにやるべきこと
正しい言い訳ができるようにするためにはどのようなことをすべきか?
書いてみます。
次のようなことがあげられます。
●やり取りの履歴を残す
●自分が球を持たない
●上司に報連相する
●
●
打合せの議事録をしっかり作る
議事録は打合せの決定事項をまとめる書類です。
作成することで、約束事を守らなかったときの責任の所在がはっきりするので
自分の身を守るためにも、しっかり作るべきです。
やり取りの履歴を残す
他人との大事なやり取りの履歴は、メールやFAXなどで証拠が残るようにしましょう。
電話はよく使う通信手段ですが、電話でのやり取りは証拠にはなりません。
言った言わないの喧嘩の元になり得るからです。
口約束ほど危険なものはありません。
私もサラリーマン時代に、他部署に業務を口頭で依頼して守られなかったことがありました。
責めても「そんな納期は聞いてない」ととぼけられてすごく腹が立ちました。
自分が球を持たない
自分に仕事が来たら、早く自分の責任の無いところに手放すことも大事です。
大企業の仕事は人から人に移っていくからです。
自分がいつまでも球を持っていると、どんどん後工程の時間的余裕が無くなって行きます。
私は新人の頃、顧客から依頼された自分では対応できない業務をいつまでも他部署に投げずにおり、
納期が近くなってからパスしてすごく怒られた経験があります。
これではいけません。早く動かないと。
球を自分で持っている状態は、精神的にもよろしくありません。
とにかくすぐに手放すようにしましょう!
上司に報連相する
大企業のサラリーマンに報連相は必須です。
悪いことほど早く上司に相談しましょう。
相談した時点で、それは自分の責任ではなくなるからです。
上司は部下から聞いてないとは言えません。
ちゃんも報連相しないと、自分が無駄に責任を抱えている状態になってしまいます。
上司に早めに相談しても、ブツブツ何か言われることはあります。
何か言われるのが嫌だから、相談が苦手という人もいるでしょう。
しかし相談せずにいて、後で大きなトラブルに発展したりしたらもっと大変なことになってしまいます。
一時のことと割り切りましょう。
まとめ
なぜ、大企業のサラリーマンは『言い訳』を考えながら仕事をするべきなのか?
正しい良い言い訳とはどういうものか?
についてお話ししました。
大企業のサラリーマンには必須のことです。
是非参考にして頂ければと思います!