こういった疑問にお答えします。
私は大企業(大手メーカー)で8年間、エンジニアとして勤務した経験があります。
現在は家業を営んでいます。
自分自身が大企業で経験したこと・見てきたことを元に、大企業で出世する人の特徴を以下の記事に書きました。
今日は、この記事に付随する内容として、大企業での出世の方法を学べる本を紹介させて頂きます。
大企業にいた当時の自分に読ませたい内容です。
もしこれらの本を、昔の自分が読んでいたならば会社での立ち振る舞いも変わっていたかも知れません。
(そして、辞めることもなかったかも知れません。)
目次
大企業での出世の方法を学べる本
3冊紹介させて頂きます。
35歳から出世する人・しない人 佐藤文男著
人材コンサルタントである佐藤文男氏の本で、20~30代の人に向けて理解してほしいことを書かれています。
これまでに色々なビジネスマンを見てきた客観的な視点から、出世するために必要な要素を整理しています。
出世する人の共通していることとして、以下のことをあげています。
・タイムマネジメントの意識を常に持っている
・服装に気をつけている
・挨拶や言葉づかい、基本的なマナーがしっかりしている
・日頃から整理整頓、清掃を心がけている
・英語のトレーニングをしている
・健康、体力に留意している
・財務経理の知識や数的理解力がある
・グローバル感覚を持っている
・社内ネットワークを築けている
・社外ネットワークの構築にも力を入ている
・いつも検挙な姿勢で感謝の気持ちを忘れていない
・15分前行動を意識して、約束した時間を守る
・会社の看板がなくても食べていける
・上手に休み、気分転換をしている
・メンタル(精神)の強化に努めている
また、出世するために磨いておきたい18のスキルとして以下のことをあげています。
・バランス力
・交渉力
・提案力
・創職力
・書類作成力
・コミュニケーション力
・プレゼン力
・くれーむ適応力
・決断力
・人間関係調整力
・準備力
・情報選択力
・論理力
・行動力
・グローバル対応力
・トレンド適応力
・人間力
・運力
個人的に印象深かったところを引用します。
たった 1年の評価で一喜一憂する必要はありません 。特に 2 0 ~ 3 0代の若い世代であればまだまだ先は長いので 、そこでひきずるよりもさっさと気持ちを切り換えて 、次の 1年間でいかに良い仕事をするかを考えるほうが建設的です。
「人事評価に対して必要以上に一喜一憂しても仕方ありません 。そこから自分なりに何をつかみ 、そしてそれを次にどう活かすかのほうが 、より大切であると考えます 。」
この部分を読んで、昔大企業にいたときに上司が若い頃に出世が遅れても挽回のチャンスはいくらでもあるのに、本人がめげてしまう場合が多い、と言っていたのを思い出しました。
私自身も、一線で係長になれなかったときはかなり凹み、会社を辞める1つのきっかけにもなりました。
しかし、佐藤氏が言うように実際のところは、出世というのは長い目で見るべきものなのだと思います。
若い時期であれば、例え今はダメでもこの先の頑張り次第で良くなる可能性は十分あるということなのでしょう。
私が大企業にいた時代に、そう思えていればもしかしたら辞めなかったかも知れませんね。
まぁ、今は辞めたことを後悔してはいませんけどね。
社長が“将来”役員にしたい人 秋山進著
人材育成などのサービスを提供する秋山進氏が書かれた本です。
自身がこれまでの仕事を通じて分かったことを元に、社長が将来役員にしたい人について書かれています。
大企業が前提になっています。
役員になる人は、自分の頭で考える力があり、自分とは違う価値観を受け入れる器を持った人物であることは私も知っています。
本書を読んでも、やはり役員の候補にあがるぐらいの人は、他の従業員とは違うようです。
本書では、役員になる人がどのような能力・習慣・思考を持ち合わせているのかを1つ1つ体系化して説明するとともに、有名な企業の社長のケースなど具体例を紹介しています。
印象深かったところをピックアップします。
「それ 、間違ってませんか 。なぜならば ・ ・ ・ 。我々がやるべきはこうだと思います 」と 、堂々と何を為すべきかを提案しつつ 、一方では 、自分に与えられた仕事をしっかりとやる人には 、大きな可能性があります 。
これは個人的には少し意外な感じがしました。
出世する人は偉い人に従順だと思っていたからです。
私が見てきた限りだと、普通に出世コースを歩んでいる人は上に「間違ってませんか。」とは言えません。
会社のために苦言を呈することができるだけ真剣ということですが、一歩間違えば上から煙たがられます。
しかし、役員にまでなる人は違うのかも知れませんね。
苦言を呈しても上を不快な気分にさせないだけの徳があり、また上にそれを聞き入れる度量があるといった運もあるのでしょう。
この本を読んでいて、本当にここまでできる人がいるんだ! と驚きを感じるとともに、大企業で役員になる人はどこか別世界の住人のようにも思えてきました。
まぁ、従業員が数万人もいる会社で選ばれる人ですからね。
やはり何かが違うのでしょう。
最強「出世」マニュアル 浅野泰生著
経営計画の立案を行うMAP経営の代表取締役、浅野泰生氏が書かれた書籍です(執筆当時、専務取締役)。
浅野氏は、若い頃は会社で気に入らないことがあれば辞めて計4回の転職を繰り返した後、現在の会社で職務をまっとううると腹をくくったようです。
MAP経営に入社してから、わずか1年後に取締役に就任されています。
そんな決して最初から順風満帆というわけではなかった浅野氏が、実体験に基づいて出世に必要なものについてお話しされています。
浅野氏自身は中小企業にいる方ですが、本書で書かれている内容は大企業での出世にも当てはまることです。
印象に残ったところをピックアップします。
「上司の困りごとは何なのか?」「上司は今何を求めているのか?」を考えて行動を取ることが重要なのです。
自分の上司によって、どういう仕事の仕方が好きかは異なります。
お客様のニーズに応えるように上司のニーズに的確に応えることが大事だということです。
上司にゴマをするという行為よりも、上司の「ゴマをすってほしい」というニーズを的確にとらえることに意味があるのです。
これは先の上司のニーズのはなしと同じです。
上司に気に入られるためにゴマをするのではなく、あくまでニーズに応えることが大事ということ。
上司が部下に「ゴマすってほしい」と思っているのであれば、それに応えるためにゴマをすればいいということです。
それで評価を上げてもらえるなばら、プライドを捨てて評価を上げることを最優先に考えた方が良いということえす。
評価に「 平等」はありませ ん。 組織 は人それぞれの志向やスタンス、それぞれの弱い部分を補完しあうような個人の特性 によって成り立っています。「 平等」であるはずがないのです。 ただ、できる上司 ほど「 平等」ではなく「 公平」に 部下を評価しようとしていますので安心してください。
これは、様々な考え方の人を平等に評価することはできないということです。
人生において「仕事が一番」という人もいるし「プライベートが一番」という人もいます。
どちらも正しいですが、浅野氏自身が部下を評価をする上では、「仕事が一番」の人の方にチャンスを与えるということです。
人事評価制度を理解し 、「求める人材像 」になるべく自らを変えていくことが出世の重要なポイントのひとつになるのです 。
会社の人事制度をしっかりと読んだことがない人が多いということです。
評価する相手を知らずして出世することはあり得ないということです。
役職ごとに会社が求める人物像を理解し、そうなるべく自らを変えていくことが重要ということです。
私も大企業にいた頃、人事制度をちゃんと読んだことが無かったので問題外ですね、きっと。
答えが書かれているので、まずはそれを知るべきだったのだと思います。
常にワンランク上の意識で仕事ができる人に対して、後から役職は与えられるものなのです。
1つ上の視点を持つことの大切さをお話しされています。
これは、私も会社員時代に上司から言われたことがあります。
あと数年で係長になるという時期に、もう係長になったつもりで仕事しと! と言われました。
まとめ
出世のために大事なことを体系だてて教えてくれる人はなかなかいません。
もちろん、上司と面談はしますが、直接的に部下に言いにくいこともあるわけです。
上司が言ってくれないことは本で学ぶのが良いと、今改めて思います。
私は会社員時代には「出世のために参考になる本」を読んだことがありませんでした。
もし、当時の私がこれらの本を読んでいたら、またちょっと違った人生を歩んでいたかも知れません。